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2020.04.08 学童期について
今年も4月6日から新年度が始まりました。
しかし今年度は新型コロナウイルスのため、とんでもない状況になっています。
状況はこれからも変化していくでしょうが、まずは一人ひとりが自覚を持って、状況に対して妥当性のある行動をとることを心掛けたいと思います。
さて、本来なら小・中・高校生はそれぞれ入学式を迎え、新しいステップに進みます。そこで今回はその中の小学生について少しお話ししたいと思います。
小学校に通う7歳から12歳くらいの期間を学童期と呼びます。発達段階で見ると、学童期はその大半が「具体的操作期」という時期に当たります。
「具体的操作期」の前は「前操作期」と呼ばれます。この2つの時期の違いはどのようなところにあるのか。その違いを、次のような実験で見てみましょう。
①保存概念が身に付く同じ!②論理的に思考できる(抽象的なものはわからない)③複雑な関係性を理解できる-300x225.jpg)
②論理的に思考できる (抽象的なものはわからない) ③複雑な関係性を理解できる. ブルドック. ラブらドール. 柴犬. 犬.
上の図のように太さの違う容器に水を入れた時、細い容器に入れると水面が上がります。前操作期ではこのように変化する点に注意が向けられ、水が増えたととらえます。しかし具体的操作期では、元に戻せば最初の状態に戻る、途中で水を足していないので増えていない、水面は上がったが幅は狭くなったといった論理的な思考が出来るようになります。
また見た目が違う犬でも、同じく犬という動物だと認識できます。
しかしこの論理的思考も具体的なものに限られます。対象が抽象的であったり、仮説的なことを論理的に考えることはまだできません。
学童期はこのような制約のある時期です。ではこのようは制約のある時期に、学習を促進する上で何が大切でしょうか。それを動機づけ、記憶、メタ認知の3点から考えてみたいと思います。
