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2020.09.10 子どもたちの発達についてのお話です(ワーキングメモリ)
小学校から中学、高校と進むにつれて、勉強はだんだん難しくなっていきます。すると他の人はできるけど我が子はできない、そんなことがよくあります。
最近では発達障害ということばも広く知られるようになりました。学校の勉強についていけないと、そうなのではないかと心配になってきます。
しかしその前に、私たちは発達ということについてどれくらい知っているのでしょうか。
下記の記事は発達と学習に関連した内容になっています。興味のある方はご一読ください。
「ワーキングメモリって何?」
みなさん「ワーキングメモリ」と言う言葉を聞いたことはありませんか。
子どもたちの発達や、学習に関する話では時々出てくる言葉ですが、このワーキングメモリは全ての人にかかわりがあります。
では実際にワーキングメモリを実感できる課題をひとつ。
誰かほかの人に、隠して下記の単語を読んでもらってください。自分は見てはいけません。
「いぬ」「くつ」「ねこ」「かさ」
そして聞こえた順に言ってください。
つぎに下記の単語も同様に読んでもらい、答えてください。
「けみ」「ほゆ」「ぬへ」「なろ」
同じ情報量を覚える課題でしたが、あとの課題の方が明らかに難しいでしょう。
ここにワーキングメモリの存在を感じることができます。
ワーキングメモリ
ワーキングメモリとは、情報を一時的に記憶、処理する能力です。
私たちは頭の中に情報を処理するための机を持っているとイメージしてください。この机は今、ここにある情報を処理することに特化しています。よって情報は次々と更新され、一度削除された情報は戻ってきません。
また情報を処理する際は、自分の記憶している情報と照らし合わせて処理します。だから記憶にない「けみ」「ほゆ」などという情報は、処理することに困難が生じるのです。
このワーキングメモリは個人差があります。つまり人によって机の大きさが違うのです。これは人によって身長や体重が違うのと同じで、そのことにより得手不得手が生じるのと同じことです。
だからその人に合わせたやり方をすればいいだけのことで、少々めんどくさい場合もありますが、そのような方法を探すことが大切かと思います。
